1. 総合TOP
  2. 企業情報
  3. ニュースリリース一覧
  4. 2019年
  5. 2019年 年始のご挨拶

2019年01月01日

2019年 年始のご挨拶

ユニ・チャーム株式会社

代表取締役 社長執行役員 高原 豪久

“デジタル・トランスフォーメーション”で共生社会の実現に貢献することを目指して

謹んで新年のお慶びを申し上げます。

旧年中は、皆様より格別なるご支援とご厚誼を賜り、心より御礼申し上げます。

2019年の年初にあたり、ご挨拶をさせていただきます。

「デジタル技術の活用で、生活者の“第六感”を見極める」

我が社は、NOLA&DOLA※1の理念のもと、あらゆる世代の人々が共に生きる「共生社会」の実現に向けて取り組んでいます。1961年の創業から今日までの活動を振り返ると、「NOLA」で表現している“不”の解消については一定の貢献を果たせたものの、生活者の“夢”をかなえる「DOLA」の領域への貢献はまだまだこれからだと考えています。

我が社では、2017年にスタートした第10次中期経営計画において、デジタル技術を積極的に活用した事業改革に取り組んでおります。このデジタル技術の活用の目的は、まさに「DOLA」で表している、生活者の求める“夢”の領域を満たせる商品を開発することにあります。ヒトのゲノムが解析できたように、デジタル技術の進化によって、いずれ人間の五感はすべて正確に計測できるようになると思います。しかしながら、それは我が社のデジタル化の真の目的ではありません。我々はデジタル・データベースを活用して、五感を超える“第六感”を見出すことがデジタル技術活用の本質だと思っています。

“第六感”とはインスピレーションです。感と勘と観、勘が鋭いひとというのは、自分の経験や記憶のデータベースから答えを導き出しているのです。よって、ひとの勘というのは、実はそのひとのバックグラウンドから推定できますが、難しいのは感と観、これが第六感の中核になります。雰囲気とか居心地の良さ、風合い、テイスト、熱気、磁力、気持ち良さ、相性、好みやセンスといった、ひとの“第六感”と言われるものが生活者の描いている“夢”の領域と関わる感覚だと思います。

我々が“第六感”を探りたいのは、それが顧客の価値観が変化する方向を見極めることにつながるからです。顧客が思い描く“夢”の方向をデジタル技術で測ろうと思います。同時に、すぐにはそれができないのであれば、先ずは能動的にこちらから顧客に仕掛けて、価値の進化の風向きを変える試みを続けていきたいと思います。

我が社は、これまで世界初の立体生理用ナプキン「ソフィ」や世界初のパンツ型紙おむつ「ムーニーマン」など劇的な技術革新を行ってまいりました。今後はシニアケアとペットケア、そして「使用済み紙おむつリサイクル技術」で生活者の“夢”の領域に先手を打ちたいと考えています。

我が社が考える真の“共生”社会とは、赤ちゃんからお年寄りまで、ペットも含めて、時に対立、競争、一緒にいることに矛盾を感じつつも同時に互いを必要としている社会環境です。互いの異なる意見を尊重し、だからと言って忖度して対立を避けようとするのではなく、むしろ活発なコミュニケーションによって理解し合い、認め合い、刺激し合うことによって互いに成長できる力を“共生力”と呼び、その環境全体を“共生社会”と称しています。我が社は、共生社会を牽引する革新的な商品・サービスを今後も継続し提供してまいる所存です。

「百川学海」

上述したように、デジタル・トランスフォーメーションの真の目的は、生活者の“第六感”を見極めて、やさしさを創造し、共生社会を実現することにあります。そのために我々はまだまだ学ばなければならないことがたくさんあると思っています。「十五志学」という言葉がありますが、15歳の時のような素直な気持ちで、もう一度新しい顧客や生活者の“第六感”やそのために必要なデジタル技術を学び直す一年としたいと思います。

また、「百川学海」(ひゃくせんがっかい)のように、共通の“夢”を大海原にたとえ、あらゆる川(=人や組織)が海(理想の姿や目的・目標)を学び続け、そこに到達するために諦めずに努力を続けていればいつか必ず到達できることを信じて、2019年の漢字は【学】としたいと思います。

皆様におかれましては、本年も旧に倍するご指導ご鞭撻を賜りますよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

  • NOLA & DOLA:Necessity of Life with Activities & Dream of Life with Activitiesの頭文字をとったもの。『赤ちゃんからお年寄り、そしてペットまで、生活者がさまざまな負担から解放されるよう、心と体をやさしくサポートする商品やサービスを提供し、お一人おひとりの夢を叶えることに貢献し続けたい』という想いを込めたもの。

このページをシェアする