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  5. 広島大学大学院と共同検証 月経期における、夜用ナプキンの装着快適性と睡眠について

2016年05月06日

ユニ・チャームが広島大学大学院と共同検証
月経期における、夜用ナプキンの装着快適性と睡眠について

~日本睡眠学会 第40回定期学術集会にて発表~

ユニ・チャーム株式会社(本社:東京都港区、社長:高原豪久)は生理用品市場を牽引するメーカーとして、女性をサポートするための様々な商品やサービスを提供しています。今回、広島大学大学院総合科学研究科の林 光緒教授と共同で、月経期における、夜用ナプキンの装着快適性と睡眠について検証しました。また、この検証については、2015年7月2日の日本睡眠学会第40回定期学術集会で発表しました。

月経期の睡眠における、夜用ナプキン装着時の中途覚醒時間※1

月経期の睡眠における、夜用ナプキン装着時の中途覚醒時間※1

※1:正常に計測できた被験者17名の平均中途覚醒時間で算出

検証のまとめ

  • 女性の体と動きにフィットした柔らかく装着快適性に優れた夜用ナプキンPは、市販の夜用ナプキンQを装着した時よりも、睡眠中の中途覚醒時間が29%減少、質の良い睡眠ができることが示唆された。
  • 装着時の睡眠感について調査をしたところ、「入眠と睡眠維持」の項目において、装着快適性に優れた夜用ナプキンPに有意性が見られた。

検証の背景

近年、社会進出やライフスタイルの変化から活動的な女性が増加する一方で、多忙によるライフサイクルの乱れや、悩み・ストレスといった精神的要因などから、睡眠トラブルを抱える女性が増加する傾向にあることが様々な調査から報告されています。また、厚生労働省から「健康づくりのための睡眠指針2014」が発表され、よい睡眠を確保することの重要性が謳われています。

当社では、2010年7月に生理期間の睡眠サポートを目的に、日本睡眠学会第35回定期学術集会にて、広島大学大学院総合科学研究科の林 光緒教授と共同で「女性の生理用品の違いによる月経中の睡眠感比較」について発表しました。

また今回新たに、経血量が多いとされる月経初日から3日目において、異なる形状の夜用ナプキンを装着した時の睡眠の質の変化について、広島大学大学院の林 光緒教授と共同検証し、2015年7月2日の日本睡眠学会第40回定期学術集会で発表しました。

検証の概要

検証対象:正常周期で月経がある20歳~40歳の日本人女性のうち不規則生活者を除いた28名で分析。なお、活動量計「アクティグラフ※2」については正常に計測できた17名のデータで解析を行った。

検証期間:2014年9月~2014年11月

検証方法:月経の初日の夜から3日目の夜まで、装着快適性に優れた夜用ナプキンPを使用(3枚)、次の月経周期では市販の夜用ナプキンQを使用してもらった。なお、使用順序は被験者を約半数に分けて交互に実施した。

  • 「アクティグラフ」とは腕時計構造の超小型加速度センサーで、生活活動数の自動測定や記録が可能である。

検証の結果

(1)「アクティグラフ」による睡眠の質の判定検証

「アクティグラフ」を非きき腕の手首に月経開始から3日間装着して、睡眠の質を判定。また、アクティグラフの補正及び不規則生活者を集計から除く目的で、被験者に生活記録を記入してもらった。

  • 「p」は有意差検定の結果で、p<0.05(*)でPとQの間に有意差あり、p<0.10(+)で有意傾向ありを意味する。

⇒装着快適性に優れた夜用ナプキンPの装着で中途覚醒時間が減少し、睡眠の質が改善されたことが示唆される。

(2)OSA睡眠感調査票(MA版) ※4による睡眠感の検証

検証中の起床直後の睡眠感を検証するべく、被験者にOSA睡眠感調査票(MA版) に記載されている16個の設問に回答してもらい、その回答結果を5因子に分けて得点化した。その得点が高いほど睡眠感が良いと判断される。

  • 引用論文 「山本由華吏, 田中秀樹, 高瀬美紀, 山崎勝男, 阿住一雄, 白川修一郎: 中高年・高齢者を対象としたOSA睡眠感調査票(MA版)の開発と標準化. 脳と精神の医学 10: 401-409, 1999.」

「OSA睡眠調査票」による、起床後の睡眠感を比較

「OSA睡眠調査票」による、起床後の睡眠感を比較

⇒装着快適性に優れた夜用ナプキンPは、因子Ⅱ(入眠と睡眠維持)において有意に高く評価された。他の因子においては、特に有意差は見られなかった。

(3)VAS(Visual Analog Scale)による検証

夜用ナプキンPとQをそれぞれ装着した時、入浴前/寝る直前/起床後のストレス度合いから、装着感快適性について分析を行った。

性能について

装着について

起床直後

⇒入浴後のナプキンの装着感や性能に関しては、月経初日に「装着違和感がない」「ナプキンが体になじむ」という項目で、また起床直後(3日間の平均)の気分については「前向きな気分である」という項目で、夜用ナプキンPはQよりも有意に高く評価された。

検証の考察

活動量計「アクティグラフ」を用いて、夜用ナプキンPとQを装着した時の平均データを比較したところ、夜用ナプキンPを装着した時の方が睡眠中の中途覚醒時間が減少した。さらに、「OSA睡眠調査票」で起床直後の睡眠感を比較したところ、夜用ナプキンPを装着した時は「入眠と睡眠維持」において有意差が見られ、睡眠の質の改善が確認された。

今回の検証で、行動量及び主観値の両面から、装着快適性に優れた夜用ナプキンPの装着で睡眠の質に改善効果が見られた。以上のことから、月経期の女性の睡眠において、夜用ナプキンの装着快適性が影響し、さらには体にフィットする柔らかいつけ心地のよい夜用ナプキンを使うことで、睡眠の質が改善されることが示唆された。

学会発表

当社と広島大学大学院による共同検証の成果として、日本睡眠学会第40回定期学術集会(日時:2015年7月2日・3日、場所:栃木県総合文化センター)にて発表しました。

研究参加メンバー

広島大学大学院 総合科学研究科 行動科学講座    林  光緒 教授

ユニ・チャーム株式会社 生活科学研究グループ      丹下 明子

ユニ・チャーム株式会社 生活科学研究グループ      菅  文美

ユニ・チャーム株式会社 生活科学研究グループ      石川 浩樹

ユニ・チャーム株式会社 グローバル開発本部       西谷 和也

ユニ・チャーム株式会社 グローバル開発本部       木下 英之

広島大学大学院 林教授のコメント

体温には24時間のリズムがあり、一日の中で夕方に最高、早朝に最低となります。夜は体温が下がっていくことで眠くなり、眠りにつきますが、月経中は女性ホルモンの影響で体温が下がりにくくなります。そのため、眠りが浅くなり中途覚醒も増えます。今回、装着快適性に優れた夜用ナプキンを装着することで、月経中の中途覚醒を緩和させることが実証できました。月経中の女性の睡眠の質を高めるためには、快適性や心理的な安心感も大切であると言えるでしょう。

当社のコメント

寝室環境や寝具、寝衣の影響で睡眠の質へ影響があることは科学的にも証明されよく知られていることですが、今回の検証で、月経期の女性の夜間睡眠に対して夜用ナプキンの選び方次第で、睡眠の質を改善できることを実証することができました。このように当社では、生理に関する様々な商品やサービスを提供することで、生理期間中においても、できるだけ普段どおりに快適に過ごして頂く一助となる活動を、今後も行ってまいります。

 <<本件に関するお問い合わせ先>>

一般メディアの方は、ユニ・チャーム(株)商品広報G 石黒・別所 TEL:03-6722-1067
流通業界紙・誌の方は、ユニ・チャーム(株)営業企画部 TEL:03-6722-1007
消費者の方は、ユニ・チャーム(株)お客様相談センター TEL:0120-423-001

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