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  5. 化粧用コットンでの“ふきとり”による肌改善を検証

2016年01月20日

ユニ・チャーム、エフシージー総合研究所による共同研究
化粧用コットンでの“ふきとり”による肌改善を検証

2015年10月実施

ユニ・チャーム株式会社(本社:東京都港区、社長:高原豪久)は、株式会社エフシージー総合研究所美容・健康科学研究室と共同で、極細繊維を使用した化粧用コットンでのふきとりケアをいつものスキンケアに加えることによる肌状態への影響について、検証を実施しました。

その結果、2週間後の肌状態の変化量を「ふきとりケアをする側」と「ふきとりケアをしない側」で比較した場合、「かさつき(しっとり感)」「なめらかさ(すべすべ感)」「肌のキメ(整う)」「肌の弾力」「毛穴(目立たない)」「化粧のり」「総合的な肌状態」の項目について、「ふきとりケアをする側」の方が有意に良くなっていることが確認されました。

検証のまとめ
  1. 0週と2週間後の肌状態の変化量において、ふきとりケアをした方が、「かさつき(しっとり感)」「なめらかさ(すべすべ感)」「肌のキメ(整う)」「肌の弾力」「毛穴(目立たない)」「化粧のり」「総合的な状態」が有意に良いという評価を得た。
  2. ふきとりケアをした後は、ケアをしない側と比較して、「しっとり感」「もちもち感」「柔軟感」「なめらか感」「ざらつき感(ない方向)」「さっぱり感」「たるみ引き締め感」「毛穴引き締め感」「全般的な肌の調子」といった肌感触を有意に得ることができた。
  3. いつものスキンケアに、ふきとりケアを加えることより、肌水分量は有意に増加した。
  4. 初期角質細胞状態で重層剥離が見られる被験者6名中4名については、ふきとりケアを加えた方の肌の重層剥離が減少し、肌の改善傾向が見られた。

検証の背景

近年の美容市場において、消費者はスキンケアに関心が高い層と低い層に分かれており、スキンケアに関心が高い層ほど化粧用コットンを使用する傾向が高いことがわかっています。
当社は、2009年に株式会社エフシージー総合研究所美容・健康科学研究室と共同で「化粧用コットンによるパッティングのスキンケア効果」の検証を実施しました。当時の検証から、化粧用コットンでパッティングを行うと、手でなじませるだけの場合に比べ、肌の水分保持能を高める効果があることが実証され、さらにパッティングした肌に化粧用コットンで化粧水パックを行うことで、お肌の保湿効果が持続することも明らかになりました(JOURNAL OF SCCJ Vol.45,No.4 2011)。
今回、化粧用コットンの更なる可能性を広げるために、再び株式会社エフシージー総合研究所と共同で、化粧用コットンでのふきとりケアを加えることによる、肌状態への影響について検証を行いました。

検証の方法

検証期間: 2015年10月21日~11月6日にかけての2週間
被験者: 33歳~38歳の女性15名
条件:

普通肌、乾燥肌、混合肌のいずれかに当てはまり、くすみが気になる人で、敏感肌ではない人

検証方法: ハーフフェイス評価※1によるスキンケアを実施。被験者は2週間、自身の朝晩の日常のスキンケアステップにて化粧水浸透の前に、半顔のみに被験者が日常使用している化粧水を含ませた化粧用コットンでのふきとりケアを加える。ふきとりケア後は、化粧水を日常と同様に全顔に手でなじませ浸透させる。化粧水以外のスキンケア化粧品も被験者が日常使用しているものを全顔に使用する。
つまり、日常のスキンケアステップや、スキンケアで使用するアイテムはまったく変更せず、半顔のみに「化粧用コットンでのふきとりケア」を追加する。なお、評価は、0週(スタート時)と2週間後に肌計測、及びアンケート調査を実施する。
  • ハーフフェイス評価:顔を左右半分に分け、半顔のみふきとりケアを加え、その差を比較する評価

ハーフフェイス評価 イメージ

ハーフフェイス評価 イメージ

肌計測について

肌の状態を計測するために、まず、市販のクレンジング剤と洗顔料でW洗顔を行い、22℃・50%RHに調整した恒温恒湿室内で20分間座位安静の状態で待機する。その後、肌計測を実施した。なお肌計測は左右それぞれの頬で行った。

検証の結果

(1)2週間のふきとりケアによる肌状態について、アンケート結果

0週(スタート時)と2週間後に、洗顔後、22℃・50%RHの環境下、座位安静状態にて、被験者に自身へのアンケート形式で肌状態を評価させた。0週は全顔、2週間後は「ふきとりケアをする側」「ふきとりケアをしない側」それぞれ半顔で評価した。
「ふきとりケアをする側」「ふきとりケアをしない側」ともに肌状態の評価の2週間後は0週より良くなったが、「ふきとりケアをする側」と「ふきとりケアをしない側」の変化量で比べると、「かさつき(しっとり感)」「なめらかさ(すべすべ感)」「肌のキメ(整う)」「肌の弾力」「毛穴(目立たない)」「化粧のり」「総合的な肌状態」の項目について、「ふきとりケアをする側」の方が有意に良くなっていることを確認した。

(2)化粧用コットンでのふきとりケア後の肌感触について、アンケート結果

2週間後に自宅にて、「ふきとりケア後の肌感触」を、「ふきとりケアをしない(これまでのスキンケア)時の感触」と比較して評価したところ、「しっとり感」「もちもち感」「柔軟感」「なめらか感」「ざらつき感のなさ」「さっぱり感」「たるみ引き締め感」「毛穴の引き締め感」「全般的な肌の調子」が有意に良いという評価を得た。

(3)今回使用した化粧用コットンの使用感について、アンケート結果

また、今回使用した極細繊維を表面に搭載した化粧用コットンの使用感についても調査を行った。肌ざわりの「なめらかさ」「負担感のなさ」「表面のチクチク感のなさ」「毛羽立ちのなさ」「使いやすさ全般」について、全体の7割以上が「良い」・「やや良い」と評価した。とりわけ、「表面のチクチク感のなさ」「毛羽立ちのなさ」については全体の5割以上が「良い」と評価した。

(4)肌水分量の変化について、皮表角層水分量計測

0週(スタート時)と2週間後に、洗顔後、22℃・50%RHの環境下、座位安静状態にて、肌水分量の計測を行った。
「ふきとりケアをする側」と「ふきとりケアをしない側」の2週間後の肌水分量の変化量を2群間で比較した場合の有意差は認められなかったが、「ふきとりケアをする側」の0週から2週間後の肌水分量は有意に増加し、0週を100%とした場合の肌水分量は130%に増加した。

(5)剥離角質細胞の光学顕微鏡観察

初期角質細胞状態で重層剥離が見られる被験者6名中4名については、ふきとりケアを加えた方の肌の重層剥離が減少し、肌の改善傾向が見られた。

初期角質細胞の重層剥離が見られる被験者の改善例

初期角質細胞の重層剥離が見られる被験者の改善例

検証の考察

化粧用コットンによるふきとりケアを加えたことで、2週間後の肌水分量は増加した。
また肌状態アンケートにおいて、変化量を比べた場合、「ふきとりケアをする側」は「ふきとりケアをしない側」より、「かさつき(しっとり感)」「なめらかさ(すべすべ感)」「肌のキメ(整う)」「肌の弾力」「毛穴(目立たない)」「化粧のり」「総合的な肌状態」の項目で、有意に良くなっていることを確認した。さらに使用後アンケートにおいても、「しっとり感」「もちもち感」「柔軟感」「なめらか感」「ざらつき感のなさ」「さっぱり感」「たるみ引き締め感」「毛穴の引き締め感」「全般的な肌の調子」といった肌感触で、有意に良いという評価を得た。
このことから、ふきとりケアにより肌状態が改善する方向に導かれることが示唆された。

株式会社エフシージー総合研究所 美容・健康科学研究室 主任研究員

久留戸 真奈美氏コメント
ふきとりケアは、古い角質や肌に残った皮脂・汚れをふきとり、その後の保湿ケアを効果的にするためのスキンケアステップです。今回の2週間の検証において、多くの被験者の自己評価で改善が認められたことからも、化粧用コットンを使用したふきとりケアを加えることの効果が期待できるといえます。その際に、ふきとりで使用するコットン選びも重要で、肌に負担をかけずに汚れがふき取れる化粧用コットンの使用が、肌へのいたわりや潤いに繫がると考えます。

<共同研究者>
株式会社エフシージー総合研究所 美容・健康科学研究室 久留戸 真奈美氏
株式会社エフシージー総合研究所 美容・健康科学研究室 島田 瞳氏
株式会社エフシージー総合研究所 美容・健康科学研究室 野積 宏子氏

当社のコメント

今回のふきとりケアの検証を商品開発などに活かすことで、より多くの女性のキレイをサポートする商品やサービスを、今後も提供してまいります。

 

 <<本件に関するお問い合わせ先>>

一般メディアの方は、ユニ・チャーム(株)商品広報G 石黒・別所 TEL:03-6722-1067
流通業界紙・誌の方は、ユニ・チャーム(株)営業企画部 TEL:03-6722-1007
消費者の方は、ユニ・チャーム(株)お客様相談センター TEL:0120-573-001

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