2016年01月01日
2016年 年始のご挨拶
ユニ・チャーム株式会社
代表取締役 社長執行役員 高原 豪久
◆◆◆ 尽善尽美 ◆◆◆
謹んで新年のお慶びを申し上げます。
旧年中は、皆様より格別なるご支援とご厚誼を賜り、心より御礼申し上げます。
2016年の年初にあたり、ご挨拶をさせていただきます。
社会との共生
そのような「社会との共生」に向けて、当社は人々を束縛から解放し、活動領域を拡げ可能性に挑戦することをサポートする、そして“自由”を創造し、より人間らしい充実した時間や生活を守り、老若男女、生きとし生けるものすべてが夢や希望や生きがいを求めてはつらつと生活する「共生社会」の実現に貢献する商品群として、“新たな価値”を追求し、進化させ続けなければなりません。
【尽くし続けてこそナンバーワン】という当社のDNAの強化のためには先ず自分のことを脇に置いて、できるだけ客観的に世の中の環境を捉える必要があります。我々も過去の成功体験やこれまでの“勝ちパターン”にこだわり、自社の強みを生かすことばかりを考えていると、外部環境の変化の本質を見誤ります。やはり尽くす対象である、世の中や未来の変化をあまり主観的に見ないように意識しておくことが重要です。主観的に見すぎると、自分の都合のよい未来ばかりを予測してしまい、それ自体が結果的に機能しなくなります。客観性を保つためには、イメージしやすい数年先ではなく、できるだけ先を観ること、まさにメガトレンドと称されるような大きな潮流を測ることが有効ではないでしょうか。3年後ではなく、10年後の顧客は何を求めているのか?できるだけ具体的にイメージする努力を重ねることで、電灯や蒸気機関を発明した時のような顧客の想定範囲や諦観を超えるような“閃き”が生まれるのではないでしょうか。
顧客に尽くす本当の善意
現在までの顧客とこれからの顧客は、商品価値を享受するプロセスが多様化しています。オムニチャネル化といわれるように流通も多様化し、購買意思決定につながる認知経路もデジタル化によって多岐にわたります。価値を実感するまでの顧客の行動を最初から最後までしっかりと追っていく視点、そして継続購入につなげるための満足感の維持向上策が重要になっています。その際も、自社の商品を中心に考えるのではなく、顧客の行動を中心に考え、その経験から享受する価値の内容やプロセス、つまり自社の商品が顧客の生活の中でどう位置付けられていて、顧客の価値実感をどのようにサポートできるのかを考えます。それこそが、当社が標榜するライフサポートインダストリーの実現であり、そこでは自社の商品を中心に考えるのではなく、顧客の生活や商品の使用経験を視点の中心において考えるべきであり、それが【顧客に尽くす本当の善意】だと思います。
善を尽くし、美を尽くす
当社では、毎年末に翌年への決意を漢字一文字に込めて発表し、全社共通の価値観として社員と共有することにしています。2016年は【尽】を選びました。
デジタルマーケティングの巧拙が成否を握る時代が本格化してきました。デザインやパッケージの完成度が商品価値に影響する度合いがこれまで以上に高まるものと推測できます。シンプルイズベストが美的感覚の基本とも言われますが、製品設計もパッケージデザインも、国内外の“これから”の顧客を意識して、当社が大切にしている価値観であり行動規範でもある【3つのDNA】の「尽くし続けてこそナンバーワン」「原因自分論」「変化価値論」を“縦横無尽”に実践し、善を尽くし、美を尽くしてまいる所存です。
本年も旧に倍するご指導ご鞭撻を賜りますよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。