マーケティング 海外赴任
入社年度:2016年
所属部署:Unicharm India マーケティンググループ
2016年 |
店頭営業(中部支店) |
|---|---|
| 2018年 | マーケティング(日本国内)フェミニンケア担当 |
| 2023年 | マーケティング(インド)フェミニンケア担当 |
「生理のタブー」を越えていく。
インド市場で挑む海外マーケティング
入社動機
「世界中の女性が、生理がくる女性に生まれたことを肯定的に捉えられる社会を作りたい、と思ったからです。」と、かっこよくESに書いたり面接で話したりしましたが、きっかけは些細なことでした。大学生の時、ふと生理用品を買うときに人目を気にしていることに気付き、自然な身体のサイクルなのになんで毎月こんな窮屈な気持ちにならないといけないんだろう、と疑問に思ったことでした。
当時は、パッケージデザインや売場から変えられることがあるのではと考えて、最大手かつ、過去から生理のタブーに挑戦してきた社風に魅力を感じてユニ・チャームに応募しました。
入社後、ソフィのマーケティングに携わる中で、生理のタブーの広さと深さを知ることになるのですが、同じ思いを持つ社内外の味方と、ソフィというブランドを通じて課題に取り組めているため、10年目の今も飽きることなく当時の思いのまま働けています。
現在の仕事内容
現在は、インドにて、生理用品「ソフィ」のシニアブランドマネージャーとして、ナショナルスタッフと共に、ブランドの戦略立案・実行に携わっています。
国が違えば、消費者はもちろん、競争環境も商流も全く異なります。しかし、お宅に訪問調査をして話を聞いたり、市場データや消費者データを分析したり、現地の店舗を見て回ったりして、消費者の価値観や習慣を理解すること。消費者にとって魅力的な価値を定め、製品やパッケージ、広告に落とし込むこと。そして、営業メンバーの協力を得て売場へ、そして消費者に届けること。このように、マーケターとしての業務の流れや考え方は日本と大きく変わりません。
日本と違うことと言えば、チームメンバーとの日々の打ち合わせ、面談でのフィードバックをすべて英語でしなければいけないことですが、表情とジェスチャーと、言葉端から汲み取ってくれるメンバーの優しさに頼ってなんとか乗り切っています。
成長するきっかけとなったエピソード
インドに来て最初の一ヶ月、道端に当たり前にいる牛も、冠水した道路で平然と自転車を漕ぐ人も、周りにあるすべてのものが新鮮でしたが、特にお店では、個包装のないナプキン(日本の折りたたまれているものに対し、フラットタイプ等と呼ばれる)が目につきました。
個包装がないって不便じゃないのかな?と思ったのですが、データを見てみると、インドではフラットタイプが数量ベースで市場の約7割を占めていました。それほど浸透しているなら何か理由があるのだろうと、ドラッグストアの女性の店員さんに話を聞いてみたところ、「外出先のトイレは不衛生でゴミ箱もないため、普段は家でしか交換しない」というのです。持ち運ぶことも外出先で捨てることもなければ個包装は不要なのだと、一気に腑に落ちました。
その時点でソフィはフラット市場に本格的には参入していなかったため、開発者と急いで新製品を準備し、4カ月で発売しました。今ではソフィの売上の約1割を占めるほどになり、小さな自信に繋がった経験になりました。
これからの挑戦
英語に苦手意識がありながらも海外赴任を希望したのは、自分自身が肌感覚のない環境でも、調査を通じて消費者を理解し、代弁者として戦略を描けるマーケターになりたいと思ったからです。
インドでのソフィは、未だにチャレンジャーの立場であり、競合の後を追う形になっています。フラットタイプの上市のように、ソフィや自分自身にとって初めてのことに率先して挑戦することはもちろんのこと、これからは、一歩先に消費者の隠れたインサイトを捉えて、代弁者となり、消費者と市場にとって初めてのことをソフィから提案していきたいと思っています。
シェアNo.1というのは、最も多く消費者を喜ばせることが出来ているブランドの称号です。各国と同様にインドにおいてもソフィがNo.1になれるよう、そして一人でも多くのインドの女性が、生理のある女性に生まれたことを否定的に思わずに済むように、彼女たちが自分らしく過ごす力になることを目指します。