おむつはずれとトイレトレーニング

おしっこコントロールの発達(昼間編)

「おしっこしたい」と「がまん!」のしくみ

トイレでおしっこできる人間の体のしくみは実は複雑。「おしっこしたい」と思っても、「いまはダメ!」とがまんできるのが大人の体です。「おむつはずれ」の理解を深めるために人間のおしっこのメカニズムについて見ていきましょう。

おしっこが出るメカニズム

おしっこは腎臓でつくられ、その後いったん膀胱に貯えられます。おしっこがたまっていくとき、膀胱の内側の筋肉がゆるむため膀胱はひろがっていきますが、尿道の筋肉は縮まっていきます。また、膀胱におしっこがたまってくると、人間の体は信号を発してそのことを大脳皮質まで伝えます。この信号によって「おしっこをしたい」と感じることができるのです。
「おしっこをしたい」と感じたら、今度は逆のコースでおしっこを出すための指令が大脳から膀胱に伝わります。するとたまっていくときとは逆に、膀胱はきゅっと縮まって、尿道の筋肉がゆるみます。こうして膀胱の中のおしっこが体の外に出て行くというわけです。
おしっこを貯めたり出したりするのは、意識されずに行われる、いわゆる「反射」です。

おしっこをがまんするメカニズム

「反射でおしっこが出ちゃうなら、膀胱におしっこがたまったら垂れ流しなのでは?」と疑問がわくかもしれません。
でも、大脳にはもう一つ別の制御機能があって、尿意を感じると膀胱の出口の筋肉が収縮して尿の排出を抑えます。大人がおしっこをがまんできるのはこのためです。大脳から「おしっこ」と指令を出されて出口の括約筋をゆるめたり、「待て!」と指令を出されたり、膀胱は大変ですね。このように、おしっこをがまんするメカニズムは、無意識の反射と大脳の制御が組み合わされた意外と複雑なしくみ。だから、膀胱の機能や、脳がある程度発達するまでは、とっても難しいことなんです。

そして、このおしっこをコントロールする体のしくみと発達の仕方は、昼間と夜では違うのです。
昼間のおむつがはずれているお子様が、おねしょをしてしまうのはこのためです。

赤ちゃんの体の中はどう変わっていく?

赤ちゃんやお子様の成長ぶりは、おしっこの量や回数の変化でも見て取ることができますね。けれど、成長にしたがって1回の量が増える理由は、外からは見えない体の中の成長にあります。おしっこをコントロールする体の発育段階を知って、お子様がいまどの段階にいるかをしっかり把握しましょう。

  • 新生児期~乳児期前半(生後6ヶ月頃まで)
    まだ膀胱にはおしっこをためておけません
  • 乳児期後半(生後1歳すぎまで)
    おしっこが膀胱にたまる感覚がわかり始めます
  • 幼児期前半(1歳すぎ~3歳頃まで)
    膀胱におしっこがたまることを、「おしっこしたい」感覚だと認識しはじめます
  • 幼児期後半(3歳~5歳頃まで)
    がまんできるようになり、昼間のおしっこが自立します

それでは各段階ごとに見ていきましょう。

新生児期~乳児期

1日に15~20回もおしっこをする新生児期。乳児期の前半頃までは反射でおしっこが出るので1回の量が少なく回数が多くなりますが、6ヶ月をすぎた頃から膀胱におしっこをためられるようになり体の中もぐんぐん成長していきます!

生後6ヶ月頃まで

生まれたてのときはほとんどおしっこをためられません

赤ちゃんはまだママのおなかにいるときに、子宮内ですでにおしっこをし始めているのです!
生まれたばかりの新生児の頃のおしっこは、大脳から「がまんしなさい」という指令が来ない、反射だけでおきます。つまり、膀胱におしっこがたまると無意識に膀胱がきゅっとなって、尿道の筋肉がゆるんでおしっこが自動的に出てしまうということ。
この時期の赤ちゃんの膀胱は、容量がまだたったの20ml(大さじ1杯+小さじ1杯分のみ!)ほどです。だからおしっこをためることはほとんどなく、1日に20回ちかくしているのです。
生後4ヶ月頃から、寝ている時より目覚めている時におしっこの回数が増えてくるようになります。

生後6ヶ月頃~1歳すぎまで

おしっこがたまる感覚がわかり始めます

生後6ヶ月をすぎる頃になると、膀胱の容量も成長し、50~80mlぐらいになります。おしっこがたまってもすぐには出さない信号が大脳から出てくるようになり、回数も1日10数回に減ってきます。
また、膀胱におしっこがたまった感覚が赤ちゃんにも感じられるようになります。けれどそれが何なのかまで、赤ちゃんにはまだわからないですし、言葉もしゃべれないため、おしっこをする前に短く泣いたり、遊びを止めたりするようなしぐさが見られることがあります。

幼児期

おしっこがたまる感覚がわかるようになるとおしっこを「したい」ことや、「している」ことも自覚できるようになって、ママにもサインを出してきます。そうしてだんだんと、「したいけどがまんができる」ことも体と頭で覚えられるようになっていくのです。

1歳すぎ~3歳頃まで

「おしっこしたい」感覚を自覚しはじめます

1歳~2歳にかけ、膀胱におしっこがたまった感じをお子様自身が自覚できるようになり、おむつをしていても「おしっこをしている」ことがわかるようになります。
2歳ちかくになると、短時間ですが、おしっこをがまんできるように。でも、この段階ではまだ自分の意志でしたり、膀胱におしっこがいっぱいにたまっていないのにすることはできません。
2歳~3歳が昼間のおしっこコントロールができるようになる時期です。膀胱の容量も100~130mlくらいまで大きくなり、「おしっこしたい」と感じられるようになります。また、すぐには出さずに抑えるメカニズムも発達してくることで、反射的におしっこをすることがなくなり、日中の回数も減ってきます。
また、この段階で「おむつをさわる」「もじもじする」「急に動きが止まる」など、「今おしっこしてるな」とママにもわかるサインが出てきます。

3歳~5歳頃まで

昼間のおしっこが自立します

3歳~4歳頃になると、おしっこを自分でコントロールできるようになります。そのときまでに起きている体の中の成長は……、

  • 膀胱におしっこがたまっていることを確実に子ども自身が感じることができる。
  • 少ししかたまってないときでも、いつでも自分の意志でおしっこができる。
  • 「おしっこしたい」と感じても、トイレに行くまでがまんできる。

これは大脳によるおしっこを制御するメカニズムが完成したということ。この段階までくると「おむつはずれ」の完了です!
4歳半の膀胱の容量は160~200mlぐらいまで大きくなります。生まれてから4歳までの期間に腎臓でつくられるおしっこの量は急激に増え、それにともなって膀胱の容量も急激に大きくなってきます。
こうした体の中の成長とともに2歳から4歳半ぐらいまでの時期におしっこをコントロールする力が急速に発達し、4歳半頃に完成されると言われています。約93%の幼児は4歳~5歳で昼間のおしっこのひとり立ちができています

次は、うんちが出る体のメカニズムを見ていきましょう。

赤ちゃんのおむつ・おしり研究所

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