社長インタビュー
「成功は常に苦心の日にあり」と信じ、“今を苦しむ勇気”をもち続けていたい。
世界中の全ての人々に感動と喜びを与える事がユニ・チャームの使命です。
激変する経済環境下においても、より良いものをより多くの人々に届けるため、
全社一丸となって取り組んでまいります。
顧客への密着こそ新需要創造の源泉です。
当期(2009年3月期)は、原油価格の高騰による原材料高、世界的な景気後退とまさに激動の年でしたが、ユニ・チャームは売上高、営業利益とも過去最高を更新しました。
その強みと戦略の考え方について教えてください。
ユニ・チャームは不織布吸収体事業でグローバル展開を進めます。社長就任以来、不織布吸収体事業に特化すべく、選択と集中を図ってきました。同時に、参入エリアを拡大し成長を目指すというのが我々の基本戦略です。

不織布吸収体事業に経営資源を集中し、お客様のニーズにきめ細かく応える商品をタイムリーに出してまいりました。我々は生理用ナプキンの製造販売から本格的に事業をスタートしましたが、この吸収体と不織布の技術で赤ちゃんから女性、軽失禁の方から介護を必要とされる方、ペットと暮らす方など人々の様々なライフステージにかかわっていくことができます。同時に、それは非常に社会貢献性の高いものだといえます。
世界にはこれから成長していく国と成熟を迎える国があります。地域の特性や市場のステージに応じて、タイムリーに製品投入を行う事によって成長することができます。
ユニ・チャームの強みは、ひとことで言えば、不織布吸収体事業を核に、人々の様々なライフステージにかかわり続けながら生活をサポートできる商品ラインとノウハウを持っていることだと思います。
「グローバル1 0 計画」について
当期(2009年3月期)は、世界の吸収体市場で10%のシェア獲得を目指す「グローバル10計画」のスタートの年でもありました。インドとロシアへ進出する事をリリースされましたが、その見込みについて教えてください。
インド、ロシアにそれぞれ現地法人を設立しました。同時に工場建設に着手し、需要の拡大に応えてまいります。
インドでは、2009年4月より販売を始めており、並行して自社工場の建設に着工しています。
人口も多く、今後紙オムツの普及が見込める魅力のある市場です。
またロシア・東欧地域へは、以前より欧州法人から輸出販売を実施してきましたが、販売が拡大しており、市場の将来性もあるため現地法人を設立し供給量の拡大とコストダウンを進めます。
今後も需要が見込める市場へ積極的に参入し、中期経営計画達成に向けた取り組みを強化してまいります。
アジアの参入各国では、当期(2009年3月期)も高い売上成長を継続しています。競争環境はますます激化してくると思われますが、今後の成長の見込みについて教えて下さい。
アジアの新興国と言われる各国では、今後も高い成長が見込まれます。都市部の高所得者層に加えて、中間層といわれる人々の購買力が高まっています。
また、アジアの中には、まだまだ紙オムツが普及していない国や地域が多数存在しており、今後も大きな需要が期待できます。ユニ・チャームは、積極的に事業エリアを拡大し、今まで紙オムツを買えなかった人々にも商品を提供する事によって、より多くのお母さんたちに安全で衛生的な育児環境を実現させてまいります。
成熟市場と思われるオーストラリアについても、現地第2位の紙オムツメーカーを買収し進出されましたが、今後のプランについて教えてください。
買収した現地法人は、ベビー用紙おむつの「BabyLove」ブランドを主力とし、オーストラリア市場において第2位(約20%)のシェアを有しており、高い認知度を得ております。
ユニ・チャームグループに加わることで、製品ラインナップの強化、原材料調達先の統合や生産ノウハウの移転等によるコストダウンが可能になることにより、シナジー効果が見込まれます。
当社が目標とするグローバル10計画(不織布吸収体事業で世界シェア10%を獲得)に向けて、オセアニア地域でのプレゼンスを築くことが可能になります。今後、収益力の更なる改善により、海外事業を強化してまいります。
日本の市場に目を向けてみますとヘルスケア事業において、(株)日立製作所と共同で介護ロボット『ヒューマニー』を開発、5月に発売されました。紙オムツの取り替え回数が少なくて済むというのは、オムツメーカーにとって両刃の剣とも言えるのではないでしょうか。
介護をする側、介護を受ける側双方の精神的・肉体的・経済的負担を軽減するために我々に何ができるのか、というところから事業を考える必要があります。
我々は1987年に大人用紙オムツ『ライフリー』を発売以来、「寝たきりゼロをめざして」をスローガンに、商品を提供してきました。介護の中でも特に排泄には相当の負担がかかっています。その負担を軽減して、介護する側、介護を受ける側双方の「生活の質」を高める事を目的に、異業種との交流を進めてきました。2001年秋から(株)日立製作所のマイクロポンプ技術とユニ・チャームの吸収体技術を融合させた「自動採尿システム」を共同研究してきましたが、今回、尿を感知して吸収するという革新的機能をもった民生用ロボットの実用化に成功しました。介護用ロボットと人間が分業するというイメージです。
また、従来の紙オムツから出るゴミを10分の1に低減できます。我々は、ディスポーザル(使い捨て)の製品を作っていますから、環境に対するインパクトも、お客様のゴミの廃棄まで含め、業界のリーダーとして常に考えていく必要があります。
株主還元について
株主還元についてはどのようにお考えでしょうか。
ユニ・チャームは株主の皆様へ利益を還元することをもっとも重要な経営方針の一つと考え、そのためにキャッシュ・フローの創出による企業価値の増大に努めています。
また、売上成長のため、積極的な事業投資を実施すると同時に企業体質の強化および収益力の向上を図りながら、安定的かつ継続的な増配の方針を維持してまいります。
株主還元に関しましては、当期純利益の50%を配当及び自己株式の取得により株主の皆様に還元する方針のもと、2008年11月7日に総額49億円の自己株式を取得しています。
当期の期末配当金は、前期末より4円増配の一株当たり27円とさせていただきました。この結果、年間の配当金は前期よりも8円増配の一株当たり54円となります。
投資家情報
![]()
