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ユニ・チャームが目指す姿

消費財メーカーであるユニ・チャームにとって、使い捨て商品を取り扱う責任の大きさを認識し、地球環境に配慮したモノづくりを行うことは欠かせません。衛生用品としての安全性を確実に守りながら、紙おむつの製品ライフサイクルを通した循環型モデルの構築を進めています。地球環境保全と経済的成長を両立することで、持続可能な社会の実現に貢献します。

取り組みの背景

ライフサイクル全体で環境にやさしい製品づくりを目指しています

増加し続ける紙おむつ廃棄量に対応するために

おむつ焼却CO2量推移

高齢者人口が増加する昨今、大人用紙おむつの生産量が増え続けています。それに比例して、使用後にごみとして廃棄される紙おむつの量や、その焼却処理のためのCO2排出量も増加の一途をたどっています。

また、紙おむつの材料となる高品質パルプは木材からつくられており、パルプ使用量が増えることでより多くの森林資源が必要となります。さらに、木材からパルプを製造する過程では大量の水を使用することも大きな課題となっています。

CO2の排出量削減、森林資源や水資源の効率的な使用は、紙おむつのライフサイクルを考える上で避けて通れず、メーカーの責務としてしっかりと向き合っていかなければなりません。

ユニ・チャームの取り組み

1. 紙おむつの再資源化に向けた取り組み

2015年度より、当社では使用済み紙おむつの再資源化に取り組んできました。従来にも、一部の使用済み紙おむつからはプラスチック(プラパルプ)と低質パルプが取り出され、プラパルプは固形燃料(RPF)などとしてリサイクルされてきました。しかし、低質パルプの再利用には排泄物に含まれる菌の感染の危険性が拭えず、また、紙おむつに含まれる高分子吸収ポリマー(SAP)が再資源化工程で設備の目詰まりを起こすという問題を抱えていました。

こうした中、当社は2015年、低質パルプから衛生的な上質パルプを抽出する独自のリサイクルシステムの開発に成功しました。

ユニ・チャームが開発した独自リサイクルシステムとは

当社が2015年に開発したリサイクルシステムでは、使用済み紙おむつから取り出した低質パルプに対し、独自のオゾン処理を加えます。それにより排泄物に含まれた菌を死滅させ、SAPを酸化させて水と二酸化炭素にまで分解。バージンパルプと同等に衛生的で安全な上質パルプとして再資源化し、再び紙おむつへの使用を可能にしました。

ユニ・チャームの目指すリサイクルシステム~紙おむつの循環型モデル~

志布志市とともに世界で普及可能なリサイクルシステム確立へ

協定調印後のユニ・チャーム(株)社長高原(左)と志布志市本田市長(右)

当社は現在、鹿児島県志布志市において、自治体や回収業者との協働により、このリサイクルシステムの試験的運用を進めています。

同市が主催する紙おむつ資源化協議会に参画し、志布志市・そおリサイクルセンター・当社で協定を締結。地元の回収業者の協力を得て、各家庭や介護施設などの事業所からの使用済み紙おむつの分別回収を開始し、再生技術の実証実験を推進しています。

ユニ・チャームと志布志市の目標は、国内外で普及可能な紙おむつリサイクルシステムを確立すること。今後に向けたさまざまな可能性を検証しながら、2020年までには志布志市内における本格的な分別回収と再資源化を目指しています。

住民の方への説明
使用済み紙おむつ
紙おむつ回収の様子
回収品の検証作業
オゾン処理機
協力いただいているリサイクルセンターの皆様
ごみのリサイクル率10年連続1位 ~リサイクル先進自治体・志布志市~

志布志市は、ごみのリサイクル率10年連続1位を誇り、海外へもごみ管理手法を展開するリサイクル先進都市です。もともと焼却施設を持たず、以前は全てのごみを埋立処分してきた同市。最終処分場の限界という課題を前に、ごみの徹底した分別回収によって再資源化を進め、2015年度には埋立ごみの1998年度比8割削減に成功しています。

そして現在、埋立ごみの約2割を占めるのが使用済み紙おむつです。その再資源化が実現できれば、最終処分場のさらなる延命化やCO2排出量の削減に大きく寄与できます。地域の強い期待を集めながら実証実験は進んでいます。

家庭から既に分別され出されたゴミ
志布志市長の声
鹿児島県志布志市長
本田 修一 氏

志布志市では「混ぜればゴミ、分ければ資源」を合言葉に、ゴミの再資源化に取り組んでいます。焼却施設を持たない本市では、最終処分場の埋立てごみを減らすため27品目分別収集を実施していますが、紙おむつの再資源化が一番の課題となっていました。

今年度、地方創生事業で紙おむつの再資源化に取り組んでいますが、衛生安全性をクリアした上質パルプを生成する再資源化技術を持つユニ・チャームと共同で実施できることは大変心強く思っています。ものを大切に、人を大切にしながら、国内外で普及可能な紙おむつのリサイクルシステムの確立を、共に目指してまいります。

紙オムツ再資源化推進協議会会長の声
志布志市使用済み紙オムツ再資源化推進協議会会長
松木 健二 氏

私たちは、互いに教え合い自分たちで管理するごみステーションにごみを出しています。袋には名前を書き、出したごみに責任を持ちます。

2016年11月から始めたモデル地区における分別収集も順調に実施できており、収集回数が増えたこともあり喜びの声もあります。今後の紙おむつリサイクル技術の確立に期待するとともに、市衛生自治会においても推進してまいります。

紙おむつリサイクルにおける人と環境へのやさしさを検証

リサイクルシステムの採用が実質的にどのような効果をもたらすか、当社ではさまざまな観点から検証を行いました。使用済み紙おむつを焼却してバージンパルプから新しい紙おむつをつくった場合と、使用済み紙おむつをリサイクルして再び紙おむつにする場合の比較では(おむつ製造に係わる環境負荷は、バージンパルプでもリサイクルパルプでも変わらないものと想定しています)、温室効果ガス排出量、水資源および森林資源の使用量のいずれも大幅に低減できることが明らかになりました。また、オゾン処理後のパルプの衛生安全性についても、バージンパルプ同様の高いレベルで守られていることが確認されました。

○温室効果ガス排出量/使用済みおむつを焼却処理しないことで、26%の削減効果を発揮

○温室効果ガス排出量/使用済みおむつを焼却処理しないことで、26%の削減効果を発揮

○水使用量/パルプの有効活用により、木材からパルプ製造時に必要な多量の水を節約

○水消費量/パルプの有効活用により、木材からパルプ製造時に必要な多量の水を節約

○土地利用面積/パルプの有効活用により、新たなパルプ生成のための森林伐採が減少

○土地利用面積/パルプの有効活用により、新たなパルプ生成のための森林伐採が減少

○各工程における菌数、たんぱく質残存量、オゾン処理による白色度/木材から生成したバージンパルプ同様の高い品質で、清潔さや白さを実現

○白さの標準は0。マイナスは標準より白くなく、プラスは黄色い感じが強くなる。

○白さの標準は0。マイナスは標準より白くなく、プラスは黄色い感じが強くなる。

紙おむつ再資源化による温室効果ガス排出量26%削減
担当者の声
ユニ・チャーム株式会社
CSR本部
今井 茂夫

持続可能な紙おむつとは、素材を何回も使い続けることのできる紙おむつ。そのための仕組みを構築・標準化することで社会に新たな仕組みを創出する、とてもやりがいのある仕事に携われて光栄です。現在は、実験室から自治体における実証段階へとステージを上げています。志布志市の志と関係する皆様および技術開発者との共創の取り組みであると考えます。

サステナビリティの実現とは三方良しという好きな言葉を具現化していくことであると思い、推進に心を弾ませています。

現在はパルプからの検証が緒についたところですが、使い捨て紙おむつから持続可能な紙おむつへの変化が当たり前な時代が駆け足でやってくると信じ、取り組みを加速していきたいと思います。

2. 工場から出る廃棄物を使った製品づくり

資源の少ない日本では資源のリサイクルは重要な課題です。しかし資源によっては、リサイクルしにくい形態や素材もあります。紙系の素材もそのひとつですが、当社ではこのリサイクルに挑戦しました。

紙おむつの生産時に発生するロス品や、生産工場から廃棄される集塵パルプなどの廃棄物の利用ができないか検討を続け、おしっこを吸収し固めて焼却ゴミとして捨てられるという、猫の排泄ケア用品の材料への活用に至りました。試行錯誤を経て、2011年10月に廃棄物を利用した「おしっこのあとに消臭する紙砂®」を上市。現在は、紙おむつの製造工程で出てしまう粉砕された端材に加えて焼却処理していた使用済みの切符や切手、壁紙の切れ端などリサイクルしにくい素材を材料に活用し、資源の有効利用に努めています。

ライフサイクル全体で環境にやさしい製品づくりを目指しています
固まる紙砂®「デオサンド®
固まる紙砂®「デオサンド」

国内外の工場から出る廃棄物を集め、古紙と一緒に材料を細かく切り、おむつに入っていた高分子吸収体を分別します。細かく切った材料を固めて紙砂®の粒をつくり、高分子吸収体や紙粉をまぶした商品です。おしっこで濡れた部分がしっかり固まるので、エコチャーミングマーク簡単に固まった部分だけ捨てられる、環境配慮型商品です。

 

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