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ユニ・チャームが目指す姿

1990年代より、成長著しいアジアの国々で生理用品や紙おむつの生産販売を進めてきたユニ・チャーム。私たちの変わらない願いは、“不快”を“快”に変える商品とサービスを世界のより多くの女性たちに届けることです。それぞれの地域で暮らす女性たちが、いっそう輝く社会づくりの一助となるよう、ユニ・チャームらしさを活かした貢献を目指します。

取り組みの背景

女性が自立し、活躍できる社会を目指して

アジア各国では、文化的・社会的な背景の下、女性の暮らしを取り巻くさまざまな課題が存在しています。南アジアや中東・北アフリカ地域では、男性に比べて女性は就学・就労の機会が限られているのが実情です。また一部の国や地域では、生理中の女性の行動を制限する慣習が根強く残ります。

こうした課題を克服し、自立した女性が活動的な生活を送り社会で活躍することは、平等なジェンダーの実現はもちろん、貧困の解消や地域の経済発展にもつながります。さらに、女性が衛生面への意識を高めることで生活環境が改善されるなど、家族の健康向上も期待できます。

当社では、日本での事業活動で培ってきたノウハウを活かし、それぞれの国や地域の特性に合った商品・サービスを展開するとともに、さまざまな啓発活動や働く場の創造を進めています。

ユニ・チャームの取り組み

ミャンマーでの初潮教育プログラムの展開

「生理だから学校に行けない」をなくすために

ミャンマーでは、生理のメカニズムへの理解が進んでいないため、生理になると学校を休んでしまう生徒が少なくありません。教育関係者からも「女子生徒は生理期間中に授業を欠席することで学力が低下し、女性のエンパワーメントに大きな影響を及ぼしている」などの声が挙がるなど、社会課題のひとつとなっています。

生理用ナプキンの使用率は、ミャンマー全国で3割、地方では2割程度です。特に農村では、生理用品を使用しないことが、女子生徒が生理期間中に学校を休む原因のひとつにもなっています。生徒たちが、将来社会で活躍していく土台をつくるには、思春期の体の変化を正しく前向きに理解し、生理中も安心して学業に取り組めるよう、生理中の適切なケアを伝えていくことが不可欠です。

NGOとの協働で、ミャンマー初となる政府公認の初潮教育へ

当社では、独立行政法人国際協力機構(JICA)や公益財団法人ジョイセフとの協力の下、ミャンマーで女子生徒たちへの初潮教育プログラムを整備しています。

デリケートな内容を扱う以上、現地の公的機関による理解や支援なしに十分な活動は展開できません。ミャンマー国保健スポーツ省を現地実施パートナーとして活動した結果、ミャンマー初となるミャンマー国公認の初潮教育用教材(限定地域利用版)を開発しました。日本の女子生徒向けの教材を基に、現地で親しまれやすいイラストや表現に変更し、文化的な事情を配慮した内容の改編を加えています。

ミャンマーで開発した初潮教育用教材
ミャンマーで開発した初潮教育用教材
日本の初潮教育用教材
日本の初潮教育用教材
5つのテスト地域で6,100名に初潮教育を実践

2016年には、現地教育者へのトレーニングを経て、教材を活用した実践フェーズへ。5つのテスト地域で合計6,100名の女子生徒に初潮教育を行い、適切なケアを体験してもらうため生理用ナプキンを配布しました。参加した女子生徒やその保護者、教育者等の意見を参考に内容を精査したのち、保健スポーツ省の承認を受け、最終的な教材を完成させました。

ユニ・チャームの調査では、初潮教育を受けた女子生徒の多くが「初めて知ることが多く、生理に対する正しい認識ができた。」「母親と生理についてポジティブな話ができた。」などと回答し、70%以上が生理用ナプキンの使用を希望していることが分かりました。

今後は、教育者や女子生徒の母親への啓発活動も充実させながら、現地政府、学校との連携の下、初潮教育の拡大を目指します。

初潮教育に参加した生徒と母親の声
バゴー州パンタナウ・タウンシップ
Khin Cho Cho Pyoneさん(13歳)と母親

いつか出血があると母から聞いたことはありました。でも、どこから出血するのか分からなかったので、今日は月経について説明があってよかったです。おなかが少し痛くなることやどうすれば良いのかが分かりやすく、安心しました。(Khin Cho Cho Pyoneさん)

私がうまく説明できないので、今日の授業はありがたかったです。(Khin Cho Cho Pyoneさんの母親)

 
保健スポーツ省の方の声
保健スポーツ省公衆衛生局局長代行
Dr. Than Win

現在、保健スポーツ省は、学校保健プログラムの推進を全国規模で強化しています。10代の女子を対象とした初潮教育を学校現場で展開することは、女性のエンパワーメントに不可欠であると考えています。それを促進するための教材を、公衆衛生局の3課(学校保健課、母子保健課、健康教育課)、ユニ・チャームとジョイセフにより、JICAの支援の下、共に時間をかけて制作されたことは大変喜ばしいことです。本事業は「包括的学校保健プログラム」と連動しています。教育省が推進している「ライフスキル(生きる上で必要な能力・技能)」とも関連します。これからは保健スポーツ省と教育省の連携がさらに強化され、全国規模で展開されることに期待を寄せています。

 
ジョイセフご担当者の声
公益財団法人ジョイセフ 人材養成グループ シニア・プログラム・オフィサー
吉留 桂 氏

ユニ・チャームおよびミャンマー国保健スポーツ省と共に、同国初の初潮教育教材の開発に携われたことは、ジョイセフにとって新たな学びの多い貴重な機会となりました。教育活動に従事した保健スタッフ、また授業を受けた女子中学生とその保護者らの声が反映された教材になったことを大変うれしく思っています。活動終了時には、さらに全国規模で広めたいという反響を各所からいただきました。今後もミャンマーの若い女性たちが、衛生的な生活習慣と自分の身体を自分で守れる力を身につけられるような人材育成と教育活動に、共に取り組んでまいります。

 
 
担当者の声
MYCARE Unicharm Co.,Ltd.
マーケティングマネージャー
西岡 泰尚

ミャンマーでは、都市部に住む人口は全体の30%で、残り70%は小さな村で生活しており、生理期間を清潔に保つという意識がまだ行き渡っていないのが実情です。生理に対する知識不足で、身近な親や友達も生理用品を使用するという習慣がなく、テレビ等、他からの情報も入ってこない環境下で暮らしています。全国に共通して存在する学校と小さな診療所の中から、今回、複数の学校で生徒とその母親を対象に初めて初潮教育を行いました。今後も継続的に生理に対する知識と対処方法について普及啓発活動を行い、我々の事業を活かしてミャンマーの女性の社会進出に貢献していければと思います。

インドにおける初潮教育の進展

インド各地で初潮教育のプログラムを展開

インドにおける初潮教育受講者数14万人(4年間)

当社は、JICAや現地のNGO等と協力し2013年にインドの女子生徒に生理のメカニズムや適切なケアを教える初潮教育「Managing Menstruation-My Pride」を始めました。少女たちが生理期間中も衛生的に過ごし、自信を持って活動できるようになることを目指すこの活動は、学校からの信頼を得て各地に広がり、2016年はデリー、ムンバイなどの都市で展開しています。この4年間で120,000人を超える女子生徒がこの取り組みに参加しました。

初潮教育の展開を拡大

ニムラナの集会所での授業の様子
デリー近郊の集会所での授業の様子

2016年は従来の学校での初潮教育プログラムに加えて、新たに地域の集会所を利用した初潮教育を行っています。授業を担当するトレーナーは、放課後、集会所に集まった8歳から18歳の少女に直接語りかけ、生理や思春期の身体の変化に対する不安を解消することを心がけています。不安の解消に加えて、「生理が始まると身体の成長が止まる」「生理期間中は寺院を訪れてはいけない」など古くからの誤解を正すことに取り組んでいます。

ニムラナの集会所では、地域に暮らす少女とその母親が集まり授業が行われました。母親に対して、子どもが初潮を迎える前に生理の知識を教えることで、思春期の身体の変化に不安を覚える子どもたちに適切な対処をすることの重要性を伝えました。

デリー近郊の集会所で開かれた授業では、約120名の女子生徒が参加。生理前後の体調変化や気持ちの変化の特徴を紹介し、心身の異常ではないことを伝え少女の不安を取り除きました。また、生理前の少女に対して既に生理を迎えた少女が自身の体験を話すなど、さまざまなやりとりの中から生理に対する知識を身につけてもらうなどの工夫を凝らしています。

授業に参加した14歳の少女は、「今まで分からなかった生理の周期や、衛生面から生理用ナプキンを使うことの大切さを知ることができた良い授業だった」と感想を述べていました。

サウジアラビアの女性専用工場での就労支援

身体に配慮を必要とする社員へのトレーニングの様子
身体に配慮を必要とする社員へのトレーニングの様子
託児所の様子
託児所の様子

文化的な背景から、サウジアラビアでは女性が家族以外の男性と同じ部屋で過ごしたり、話をすることは禁じられています。現地の事情を踏まえて女性に就労機会を提供できるよう、ユニ・チャームでは2012年より女性専用の工場を運営してきました。男性と一切接することがないよう確立したオペレーションの下、多くの女性社員がやりがいを持って働き、経済的自立を実現しています。

4年目を迎えた工場では、身体に特別な配慮を必要とする女性たちの生産ラインを拡張。それぞれの女性に合わせて設備を充実させ、作業負荷を減らしながら生産効率の改善を図っています。また、シングルマザーの社員が少なくない中、これまで要望の多かった託児所を工場内に新設し、より安心して働ける環境を整備しました。

サウジアラビアでは特にこの2年間で、小売店や商工業活動の複数の場で女性の就労支援に取り組んだ結果、多くの大型スーパーなどでレジ係をする女性の姿も見られるようになってきています。

女性専用工場で働く社員の声
Unicharm Gulf Hygienic Industries Ltd. Eida Al Balawi
Unicharm Gulf Hygienic Industries Ltd.
Eida Al Balawi

夫を亡くし、自身で生計を立て、5人の子どもを育てています。2年半前にユニ・チャームの工場での職を得たことで、子どもと過ごす時間を削ることなく、生活に必要な収入を確保できるようになりました。適切な通勤手段やインセンティブ制度、子どもたちまでカバーした医療保険などが提供される今の仕事には大変満足しており、今後もユニ・チャームで働き続けたいと思います。

 

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