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リスクマネジメント

 

基本的な考え方・方針

ユニ・チャームは、グローバルな事業活動を通じて、企業価値を持続的に向上させ、お客様・株主・お取引先、地域社会をはじめとする全てのステークホルダーから信頼される、誠実な事業活動を行うことを誓っています。実現のために、「社是」・「“我が五大精神”と社員行動原則」・「“信念と誓い”と企業行動原則」・「ユニ・チャームグループ行動指針」を策定しています。

この目的の達成に影響を及ぼすさまざまなリスクを適切に把握し、その未然防止および発生時の影響最小化と再発防止を、経営における重要な課題と位置付けています。その上で、グループ全体のリスクマネジメント体制を構築し、その実践を推進するとともに継続的にESGリスク管理の見直し、改善を実施しています。

取締役会では、各部門長より定期的に報告されるESG重要リスクを分析・評価することによって改善策を審議し決定しており、取締役会は監査等委員から独立し実施されています。

また、CSR委員会で「リスクマネジメント」をテーマに危機管理の重要性について学び、事業上リスクとなる可能性があると考えられる主な事項を以下のように定義しCSR委員会で討議しています。

重要リスク

① 競争上の販売環境に関するリスク

② 人口構成に関するリスク

③ 海外事業リスク

④ 原材料価格変動リスク

⑤ 商品の信頼性に関するリスク

⑥ 特許、商標など知的財産権に関するリスク

⑦ 環境問題に関するリスク

⑧ 災害や事故に関するリスク

⑨ 買収、提携、事業統廃合等に関するリスク

⑩ 情報漏洩リスク

これら、リスク管理において当社では、メーカーとしての品質・環境リスクも重要な事業リスクとして捉えISOをフレームワークとしています。また、災害時の事業継続リスクなどを個別にマネジメントしています。

主な参考フレームワーク

・COSO ・ISO9001 ・ISO14001 ・ISO10002 ・ISO13485 ・ISO14971

リスクマネジメント
リスクマネジメント

マネジメント体制

社長執行役員を委員長、CSR担当役員を副委員長とする全社横断の推進組織となる「CSR委員会」は、リスクマネジメントの課題・対策を共有することを主要なテーマのひとつとして掲げています。CSR委員会で討議されたテーマとその結果は、CSR担当役員より定期的に取締役会に報告され、取締役および監査等委員との共有を図っています。

また、ユニ・チャームグループ行動指針では、インサイダー取引の禁止、独占禁止法の遵守、児童労働、強制労働の排除、個人情報保護などを重要なリスクとして捉え社員が行動する際の行動指針として策定しています。インサイダー取引、贈収賄など社会的に発生する可能性の高い腐敗リスクに対応するため、事業活動を展開している地域で業務を遂行する社員に対するコンプライアンス教育強化として、社内イントラネットを活用したインサイダー取引における注意喚起、海外赴任者を対象とした教育、eラーニングによる注意喚起や内部監査を実施するなど、腐敗防止に取り組んでいます。

ESGリスク発生時の対応

重大な危機が発生した場合には、危機管理に係る規程として制定した「クライシスコミュニケーションマニュアル」に基づき、「危機管理対応委員会」を設置し、迅速かつ適切な対応と早期復旧に努めます。

上述リスクが現実のものとなった緊急事態がクライシスであり、当社では以下の12項目を重大クライシスと位置付け、発生時には「クライシスコミュニケーションマニュアル」に準じて迅速かつ的確に事態を把握して被害拡大の防止に努めるとともに、ステークホルダーに対して適切なコミュニケーションを図ることで、社会的責任を果たします。

ESGリスクが現実となった場合にクライシス発生の迅速な対応を目的に、ハンディ版マニュアルを全社員に配布しています。また、社内関連部門が連携し危機管理対応委員会として対応するための体制を構築しています。

重大クライシス

① 品質 ② 環境 ③ 表示 ④ 労働安全 ⑤ 人権 ⑥ サプライヤー/ベンダー関連 ⑦ トップ、幹部関連 ⑧ 災害 ⑨ 情報事故 ⑩ 風評被害 ⑪ パンデミック ⑫ 紛争・政変

クライシス発生時の体制図
クライシス発生時の体制図

情報セキュリティの徹底

当社では、情報セキュリティの徹底を図るため、「情報セキュリティポリシー」、「情報管理セキュリティ規程」、および、お客様からお預かりしている個人情報については「個人情報保護規程」「特定個人情報取扱規程」を定め、厳重な管理と漏洩防止に努めています。これらの規程の厳格な運用のために、情報管理セキュリティ委員会を設置し、グループ横断の情報管理セキュリティ対策企画と社員教育、モニタリングを継続実施しています。毎月「情報管理の日」を設定して「今月のセキュリティテーマ」を社員に発信し、情報漏洩の具体的な注意喚起を実施しています。一方、端末の紛失・盗難に伴う情報漏洩を防止する物理的な対策として、データを保管できないPCを採用し、データやシステムはサーバ上だけでしか利用できないクラウド環境の完備と、スマートフォンに対しては電話帳のクラウド化を2017年に完了しました。

知的財産を守るために

知的財産本部は、知的財産を経営意思決定に役立てる「IPランドスケープ」の実践を目指し、グループの知的財産を一元管理し、事業戦略・開発戦略と連動した知的財産戦略を策定・遂行しています。

特許出願戦略として、事業・開発成果に対して知的財産として保護・活用を図るとともに、事業のグローバル展開に応じ、海外特許出願を強化しています。その結果、グローバル特許出願率は約80%(2014年)、日本特許登録率は94.8%(2016年)と業界トップクラスの割合を獲得しています(「特許行政年次報告書2017年版」より)。また、当社では環境に配慮した商品および技術の開発に注力する中、使用済み紙おむつから衛生的で安全な上質パルプを得る基本技術に関する特許権およびパルプを得る工程において微生物燃料電池を利用して水質浄化と同時に発電を可能とする処理方法に関する特許権を取得しました。今後、実用化に向けた技術開発と併走して知的財産の保護と活用を進めていきます。一方、グループのブランドを守る商標は、世界160カ国以上の国で出願・権利化とその活用を行っており、パッケージ保護も含めたブランド保護を実践しています。

また、知的財産権の質を高めるとともに、日本特許庁の「事業戦略対応まとめ審査」の積極的な活用、ASEANの「特許審査協力プログラム(ASPEC)」のユーザー世界第1号登録の獲得、日本特許庁とブルネイ特許庁が合意した「特許審査ハイウェイ・プラス」制度の第1号登録の獲得、商標も、「Moony」「Sofy」の音声について日本、中国で登録を獲得、タイでもユーザー世界第1号出願をするなど、国内外で特許、商標などの知的財産ポートフォリオ構築活動の強化に取り組んでいます。

一方、自社の知的財産権の侵害、不当な権利行使に対しては訴訟など断固とした姿勢で臨み、事業部門・開発部門・海外現地法人と緊密に協働し、各国政府とも連携を図りながら、国内はもとより、アジア、ASEAN、中東、アフリカ、またeコマース上での権利侵害品、模倣品を排除しています。特許や商標、景品等表示法などに関する社内コンプライアンス教育は、国内および海外現地法人の社員に対して、OFF-JTやOJT、またeラーニングを組み合わせることで、グループの行動指針にもある自社および他社の知的財産の保護・尊重を浸透させ、知的財産を活用する企業づくりを行っています。

さらに社会的な活動として、当社では 、日本、アジア、ASEANの特許庁との積極的な意見交換を通じて、国際的な知的財産政策への提言や働きかけも進めています。

事業継続計画(BCP

災害対策ポケットマニュアル

当社では2005年度よりリスク対策の強化を図っています。国内で発生が危惧されている首都直下型地震や東海、東南海、南海三連動型地震など緊急時を想定した事業継続計画(BCP)を策定しています。本社事務所と近隣工場および営業所を含む地域における首都直下地震(震度6強程度)を想定したシナリオを策定し、影響度評価、被害想定などを作成、実際に緊急事態が発生した場合に事業を継続させるために、社員およびその家族の安全確保、事業継続のための代替拠点の検討や組織体制、バックアップ体制を構築し、シナリオに基づく緊急事態を想定した避難訓練を継続的に実施しています。

事業継続計画の主な概要

(1) 基本要件

  ・基本方針

  ・想定リスク

  ・影響度評価

  ・被害想定

  ・重要な要素

(2) 社員及びその家族の安全確保と安否確認

  ・生命の安全確保と安否確認

(3) 事業を継続させるための具体的な対策

  ・組織体制と式命令系統

  ・重要拠点の確保

  ・対外的な情報発信及び情報共有

  ・バックアップ

  ・商品・サービス供給

(4) 事業継続とともに対応すべき重要事項

  ・地域との協調・地域貢献

(5) 事業継続計画(BCP)を運用していくために必要な対策

  ・教育・訓練

  ・点検および是正措置、見直し

BCPマニュアルでは、社員、家族の安全確保を第一とし、生活必需品である当社の商品が被災地をはじめとして必要とされている皆様に可能な限り迅速にお届けできるよう、本社機能の確保を中心に重要業務復旧のための手順を策定しました。

社員の自覚向上や主体的な行動がとれるように、eラーニングの実施や緊急時にも素早く確認ができる災害対策ポケットマニュアルを配布しています。災害時の社員の安全確認と業務機能を継続できるように社員がスマートフォンを常時携帯するインフラ構築や、拠点別の防災訓練の実施、普通救命講習会、機能部門別訓練の実施、発災後の初動対応や、社員の安全確保と災害対策本部機能の確認を重点に、国内全社員を対象とした安否確認訓練を実施しています。

また、2017年には生産拠点における夜間避難を想定した訓練など、継続的な教育・訓練を実施しており、今後も海外における暴動やテロ対策などグローバルでリスク対策強化を推進し、想定し得る事態への対応を整備していきます。

  • ※BCP:有事発生時に基幹業務を早期に復旧し、継続して遂行するための計画
クライシス対応訓練
本社救命講習会
 

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