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2017年1月18日

寝たきり状態にある高齢犬の体圧分散効果を「高反発マット」と「低反発マット」で検証

2層構造の「高反発マットレス」が褥瘡発生リスク低減に有効!

37回動物臨床医学会年次大会(20161118(金)~20日(日))にて発表

 

 ユニ・チャーム株式会社(本社:東京都港区、社長:高原豪久)は、ダクタリ動物病院京都医療センター(所在地:京都市西京区、院長:森尚志)と東洋紡株式会社(本社:大阪府大阪市、社長:楢原誠慈)と共同で、「高反発マットレス」と「低反発マットレス」使用時の体圧を測定し、体圧分散効果について検証しました。この研究結果を第37回動物臨床医学会年次大会(20161118(金)~20日(日))にて発表しました。

 

 

37回動物臨床医学会年次大会での発表風景

 

《研究のまとめ》

◆ペット用に販売されている「高反発マットレス」と「低反発マットレス」を用いて比較すると、「高反発マットレス」の方が体圧分散効果は高いことが示唆された。

◆ペットシーツの使用による体圧の影響は受けにくいことが考えられる。

 

■研究の背景

 近年、獣医療の発達や飼い主の飼育環境、健康意識の向上に伴い、動物の高齢化が進んでいます。高齢期を迎えると性格及び行動や身体的変化がみられ、日常的なケアを必要とすることが多くなる。なかでも筋力低下及びさまざまな疾患により寝たきりとなった場合、褥瘡が発生するリスクが高くなります。

 ヒトの看護では、高齢者の褥瘡発生率を低下させるために体圧分散マットレスの使用が有効であることは、日本褥瘡学会発行の「褥瘡予防・管理ガイドライン」でも提示されています。体圧分散マットレスは「ベッド、椅子などの支持体と接触している時に単位体表面に受ける圧力を、接触面積を広くすることで減少させる、もしくは圧力が加わる場所を時間で移動させることにより、長時間、同一部位にかかる圧力を減少させるための用具」と定義され、さまざまな種類の体圧分散マットレスが発売されています。そのため状態に応じた用具を選ぶことが必要となってきます。

 ダクタリ動物病院京都医療センターでは、一定の体位を好む場合や寝たきりで自力体位変換が不可能な入院看護動物に対して、定期的な体位変換や体圧分散マットレスを使用し、褥瘡の予防に努めています。しかし、実際にどのマットレスが適切かは明らかにされていませんでした。今回、高齢の犬2頭に対し、ペット用に販売されている「高反発マットレス」と「低反発マットレス」を使用し、体圧分散効果の比較とペットシーツを併用した際の体圧分散効果への影響について考察しました。

 

■研究の概要

目的:①高反発マットレスおよび低反発マットレスの体圧分散効果を比較

    ②ペットシーツ使用による体圧分散効果の影響

対象:犬1 犬種ビーグル、性別 雄、年齢13歳、体重11.7kg、

    肝臓腫瘍による腹部の腫脹あり。

    食欲はあり、自力で体位変換や歩行可能。褥瘡発生なし。

    犬2 犬種シーズー、性別 雄、年齢19歳、体重5.1kg

    膵炎による消化器症状あり。

    食欲はなく、寝たきりのため、体位変換は介助が必要。褥瘡発生なし。

期間:2016年2月~201611

使用サンプル:

・「高反発マットレス(ユニ・チャーム社製品:U社)」2層構造、ポリエーテルエステル系繊維。サイズ幅約70cm×長さ約140cm×厚み約5cm、重量約2.7kg

・「低反発マットレス(他社製品):A社」2層構造、ウレタンフォーム。サイズ幅約60cm×長さ約60cm×厚み約5cm、重量約1.5kg

方法:

体圧測定装置(BIG-MAT HUGE-MAT NITTA社製大面積用圧力分布測定システム)をマットレス上に設置し、看護動物を右側臥位にした時の体圧を測定した。BIG-MATは約0.1mmのセンサシートによるフィルム式圧力分布測定システムである。センサシートの各センシングポイントの持つ電気抵抗値をパソコン上で測定。圧力の分布は高圧部分が赤色、低圧部分が青色で表示される。測定時、室温25℃、同一室内の静かな環境にて行い、体動により測定値に影響が及ぶため、看護動物が右側臥位の体勢で安定したことを確認後、測定を行った。

 

 

■研究の成果

 犬1において、「低反発マットレス」と「高反発マットレス」で右側臥位時の頭部、肩部、腹部、大転子部を比較すると、削痩により骨突出がみられている肩部および大転子部は他の部位に比べて体圧が高く示されたが、「高反発マットレス」の方が体圧分散効果は認められた。また、肝臓の腫瘍により腹部膨満が認められた部分に関しても「高反発マットレス」の方が体圧分散効果は認められた。そして、ペットシーツを1枚臀部に積層した場合において、「低反発マットレス」および「高反発マットレス」いずれも体圧分散効果の低下は認められなかった。

 犬2では、いずれのマットレスにおいても、肩部と大転子部の骨突出に赤点で高圧部分が表示されたが、全身の比較では「高反発マットレス」の方が体圧分散効果は認められた。犬2においても犬1と同様に、ペットシーツを積層したが、いずれのマットレスでも体圧分散効果の低下が認められなかった。

 

 

 

■研究参加メンバー

ダクタリ動物病院京都医療センター 阿部 真由美、森田 寛子、梅沢 真美、森 尚志

ユニ・チャーム株式会社        小松原 大介、山本 泰生

東洋紡株式会社             小松 陽子、小淵 信一

 

■考察

 今回、「低反発マットレス」及び「高反発マットレス」における体圧分散効果の比較は、犬1、2において、「高反発マットレス」の方が体圧分散効果は認められた。「低反発マットレス」はウレタン2層構造であり、下層は硬質ウレタンにより形状が安定し、上層は特殊ウレタンにより体圧分散効果がある。一方の「高反発マットレス」においても2層構造となっており、太い繊維で構成される下層で底付きが防止され、細い繊維で構成される上層のマットレス自体が柔らかいため体を支える効果が高く、「低反発マットレス」よりも体圧分散効果が高かったと考えられる。そして、ペットシーツを使用することによる、体圧分散効果への影響は明らかには認められなかったため、1枚のペットシーツであればマットレス上で使用することは、体圧分散効果への影響は小さいことが示唆された。

 今回の2事例においては体圧分散効果の点で、高反発マットレスが有効な選択肢と考えられた。しかし、実際に褥瘡が発生している場合や、後肢麻痺および拘縮の有無など、看護動物によって状態は異なるため、個々のマットレス選択にあたっては、製品について知識を持ち、体圧分散だけでなく温湿度や取り扱い方法の容易さに関しても検討していく必要があると考える。

 

■当社のコメント

 近年ペットの高齢化が進んでいますが、歳をとっても、最後まで一緒にいたいという飼い主様が増えています。そんな気持ちに応え、ペットといつまでも一緒にいられるよう、提案しています。今回の検証を通し、ワンちゃんと飼い主様双方にとって、よりよい日常ケアができるよう商品開発やサービスを行ってまいります。

 

<<本件に関するお問い合わせ先>>

一般メディアの方は、ユニ・チャーム(株)広報室

TEL:03-6722-1019

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