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2008年10月23日

 

11月11日は介護の日、「シニア世代の介護意識」調査

“介護の要(かなめ)は排泄(はいせつ)ケア”

~トイレで変わる介護生活~

 ユニ・チャーム(株)は、11月11日の「介護の日」(※)に向けて、全国40代~80代の男女542人に、介護に関する意識調査を実施しました。その結果、シニア世代の方は、介護の中でも「排泄ケア」を最も重視していることが分かりました。また介護をする時と介護をうける時といった立場や、男女による意識の違いが明らかになりました。調査結果の概要について、以下の通りご報告いたします。

【調査結果のまとめ】

■「一番自分でしたいのは排泄」でも「一番大変な排泄ケア」!

介護をうける時に“これだけは自分でしたいこと” の1位は「排泄」(92.1%)。介護する時に“一番大変なこと”の1位も「排泄」(57.2%)。介護生活における「排泄ケア」の重要性が浮き彫りに。

■介護が必要になっても「トイレで排泄したい・させてあげたい」!

自立排泄が困難になった場合、たとえ大変でも「おむつによる排泄」ではなく「トイレでの自立排泄」を望む人が半数以上。特に自分が介護をうける時には「トイレでの自立排泄」を希望(62.4%)。

■「男性は妻に」、「女性はプロや娘に」排泄ケアしてほしい!

“排泄ケアをうけたい相手”、男性は1位「配偶者」(66.7%)に対し、女性は1位「病院や施設の人」(32.7%)、2位「娘」(25.1%)という結果。「妻」頼りの男性と「プロ」や「娘」を希望する女性、夫婦の意識に大きなギャップが。

【調査概要】

目的:

本年から制定された「介護の日」(11月11日)を前に、全国のシニア世代の介護意識、特に自分が実際に介護する・うける場合を想定した時の意向を把握する。

対象:

全国40代~80代の男女 542人

方法:

ファクスによるアンケート

期間:

2008年9月11日(木)~17日(水)

(※)

「介護の日」・・・本年から厚生労働省が11月11日を介護の日に制定。介護について理解と認識を深め、介護従事者、介護サービス利用者及び介護家族を支援するとともに、利用者、家族、介護従事者、それらを取り巻く地域社会における支え合いや交流を促進する観点から、高齢者や障がい者等に対する介護に関し、国民への啓発を重点的に実施するための日。なお、11月11日は、「いい日、いい日」にかけた語呂あわせから。

(1)

もし身近な人に介護が必要になったら?
⇒「精一杯・できる限りの範囲で介護したい」

  両親、配偶者など身近な人に介護が必要になった場合(図1)は、どちらも「できる限りの範囲で介護したい」がトップ。次いで「精一杯介護したい」が続きます。特に長年連れ添う配偶者に対しては、3割の方が「精一杯介護したい」を選択するなど、全般に親しい人の介護には積極的に関わっていきたいという意向が伺えました。

回答方法は択一。以下、特に記述がない限り択一回答です。


 ただ、配偶者の介護(図2)については若干の性差が見られ、「精一杯介護したい」は男性の37.5%に比較して女性は27.6%と10%もの差が。対照に「できればしたくない」は、男性が7.1%に対して女性は12.0%で、女性の方がやや配偶者介護に後ろ向きである傾向が見られます(図2)。

図1【身近な人の介護意向】

図2【配偶者の介護意向】

(2)

望ましい介護環境とは?
⇒「在宅で周囲の力を借りて介護したい」

 実際に介護をする時に、介護者や場所についての意向を聞いてみたところ(図3)、在宅での介護が81.7%と非常に高い結果となりました。内訳は、「在宅でヘルパーなどプロの手を借りて」が52.8%、次いで「在宅で兄弟や子どもと分担して」が17.2%となっています。

図3【介護する時に望む環境】

 自分が介護をうける時も(図4)この傾向は同様で、6割近い人が自宅での介護を希望しました。ただ、自分が介護をうける時には、家族や周囲の負担を配慮してからか、施設や病院を希望する人も多くなっています。
 これからの介護は「住み慣れた我が家」で、「周囲の力を借りて」というのが、望ましいスタイルのようです。

図4【介護をうける時に望む環境】

(3)

一番重要な介護内容とは?
⇒「一番自力でしたいのは排泄、でも大変な排泄」

 日常生活のさまざまな場面で介助が必要となったとき、“それでも最低限自力でしたいこと”は、「排泄」が92.1%と圧倒的な結果となりました。また、自分が介護をする時に“一番大変だと思われる介護内容”も「排泄」が57.2%とトップで、二位の「入浴」36.3%を大きく引き離す結果となりました。人の尊厳やメンタル面にも影響する「排泄ケアのあり方」は、介護に関わる方にとって一番の課題であると言えるでしょう(図5)。

図5【介護内容の重要度】

(4)

理想的な排泄ケアとは?
⇒「大変でもトイレで排泄したい・させたい」

 それでは、排泄ケアはどのような形が望ましいのでしょうか。自立排泄をしばしば失敗するような状況になったとき、それでも「トイレやポータブルトイレでの排泄」を選ぶか、「おむつで排泄」にするかを聞いてみました(図6)。結果は介護をする時も、うける時も、トイレでの自立排泄の意向は高く、特に自分の排泄でその傾向はより顕著でした。どのような状況であっても、介護をうける方の意思を尊重しつつ、適切なケアをすることが大切なのではないでしょうか。

図6【介護下での理想的な排泄】

(5)

トイレで排泄する意味とは?
⇒「トイレ排泄はリハビリ・寝たきり防止に有効」

 トイレ排泄をどのように捉えているか(図7)については、介護する時も、うける時も7割以上が「リハビリになり寝たきりを予防」と回答しました。さらに「本人の自尊心を保つために必要」も、6割以上が選択しており、「負担」と考えるのではなく、積極的な意味を見出していることが分かります。現代のシニア世代には、トイレ排泄が「自尊心を保つために重要である」ことや、「リハビリとして有効」という考え方が浸透してきているようです。

この項目は複数回答です。

図7【トイレ排泄の意味】

(6)

もし自分に排泄ケアが必要になったら?
⇒「男性は妻」、「女性はプロ・娘」にしてほしい

 自分に排泄ケアが必要になったときにして欲しい相手(図8)は、「配偶者」43.4%、「施設や病院の職員」25.3%、「娘」14.6%という結果になりました。しかし、男女別に見るとその回答は大きく分かれ、男性は66.7%が「配偶者」を選んだのに対し、女性は「施設や病院の職員」32.7%、「娘」25.1%が続き、「配偶者」は20.7%でした。男性は妻を頼りにしているものの、女性は夫を当てにせず介護のプロや娘を希望しており、夫婦の意識にはギャップがあるようです。また「息子」は男女ともに1%程度で「息子の配偶者」(嫁)よりもさらに低く、ほとんど期待されていないことが伺えます。

本項目には「娘の配偶者」という選択肢もありましたが、回答数ゼロであったため、図からは削除しています。


 配偶者から排泄ケアをうけることになったら、どのように思うかも聞いてみました。男性は半数以上の54.7%が「仕方がないことだ」と回答しましたが、女性は46.9%が「できればしてもらいたくない」を選択。また「絶対にしてもらいたくない」も14.9%と、男性に比べて高い比率となりました。

図8【排泄ケアをうけたい相手】

図9【配偶者による排泄ケア意向】

(7)

紙おむつが必要になったら?
⇒「パンツ型にしたい」

 実際に自立排泄が困難になったときに、お世話になるのが介護用の紙おむつ。最近ではさまざまなタイプが登場しています。今回は選択肢として下着感覚で着脱できる「パンツ型」と、テープで両脇を止める「テープ型」のどちらを使いたいか聞いたところ、介護をする時も、うける時も「パンツ型」に軍配があがりました。特にうける時は半数が「パンツ型」を選択し、なるべく従来の排泄手順を大切にしたい意向があるという結果になっています。

図10【使用したい紙おむつのタイプ】

今回の調査結果について

初台リハビリテーション病院 理事長 石川 誠 先生のコメント

初台リハビリテーション病院 理事長 石川 誠 先生

 今回の調査では、身近な人や自分に介護が必要となった時、在宅介護を希望する方が多いことが分かりました。在宅介護では、いかに日常の動作を維持・回復できるかがポイントになります。
 中でも重要なのが「食事と排泄」です。「食事」は栄養補給の側面だけでなく、口からものを食べることが免疫力の向上になりますし、何より味わって美味しいと感じることが本人の生きる気力につながります。
 「排泄」は人間の尊厳に関わることです。介護する時に「一番大変」と感じながらも、うける時は「(介護者の負担が増えても)これだけは自分で」と願うという結果が示すように、自立排泄は人間にとって当たり前のことであり、ベッドの上だけの生活では、人間の尊厳も生きる意欲も失いがちになってしまいます。一日一回でも、失敗が多くても、可能なかぎりトイレに行って排泄するということは、生活リハビリの視点からも非常に重要です。今回、トイレ排泄が「リハビリになる」「自尊心を保つために必要」と回答されたシニア世代が多かったことは大変心強く思います。
 最近は、トイレでの自立排泄をサポートするリハビリ用の紙パンツ(パンツタイプ紙おむつ)やポータブルトイレなど様々な製品があります。介護を受ける方の状況に応じて上手く活用することで、介護する方の負担を軽減しながら、ご本人の生きる意欲を引き出す介護が実現できるのではないでしょうか。

石川 誠 先生
全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会 会長
初台リハビリテーション病院 理事長

 リハビリテーション医学、脳神経外科学が専門。回復期リハビリテーションの提供と地域リハビリ体制の強化・拡充を目指して初台リハビリテーション病院を設立。「起きている間はすべてリハビリの時間」の考えのもと、365日休みなしの訓練体制や、訓練室だけでなく病棟でのリハビリなど、新たな試みを次々に実現した。また同院は、長嶋茂雄氏やイビチャ・オシム氏もリハビリを行ったことで知られる。
 著書に『高齢者ケアとリハビリテーション回復期リハと維持期リハ』ほか、専門書籍の監修など。



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